アドバイジングにおいて、ニーズそのものへの対応も大事だが、対応が終わった後の振り返りも重要である。その振り返りにおいて質問の仕方もいろいろある。
「今日話し合ってどうだったのか」、「どのような相談で訪れ、どのように対応してもらったか」など対応セッション全般について振り返ってもらう方法もあるが、振り返りとともに、次回の対応につなげられる時間を設けてもいいと思われる。その振り返りによって、一回のみの対応にとどまることなく、学習者の今後の日本語学習につなげることができる。
例えば、対応の中で学習リソースを紹介した場合、「リソースを使ってみて、今度感想を教えてください」など、次回のセッションに繋げられる「課題」を与えることである。すると、次回相談に訪れてきたら、「課題」を話題にしてスムーズに対応セッションを始めることができる。
また、対応セッションにおいて学習計画についてのやりとりがあったのであれば、立てた学習計画を実行してみて、次回来訪時にその結果を教えてもらうよう促すことも一つの方法である。立てた学習計画が学習者のペースに合ったかどうかを確認することにより、どのように学習計画を立て直せばいいのか明確になる。