「書く」対応について

日本語授業において、「書く」ことはよく課題として課される。学習者は自分の書いた文章について自信を持っておらず誰かに読んでもらいたがるので、「作文をチェックしてほしい」という相談は常にある。
「書く」対応において、学習者自ら書き直すようにするために一方的な添削は避ける必要がある。なざならば、学習者はチェックしてもらったと安心してしまい、そのまま写す恐れがあるからである。
また、文章を最初から最後まで一緒にチェックする必要はない。ある程度、そのやり方を理解してもらい、自分自身でやってみるように促すのが大事である。それでは、どのような対応ができるのだろうか。
まず、学習者に文章を読み上げてもらい、気になる部分に線を引くようにする。読み上げてもらうには二つの理由がある。まず、スタッフは文章にはじめて接するので、学習者が読んでいるうちに内容を確認することができる。また、漢字の読み方などよく読めないときには、「漢字を使うのはとても大事だが、ちゃんと覚えるためにふりがなをふっておこう」とアドバイスができる。
次に、線を引いた部分について、なぜ気になるのか、どのような意図でその文を書いたのかを確認する。スタッフの質問に答えながら、学習者は新しいほかの表現を使ったりするので、もっともふさわしい表現に書き直すようにする。いくつかの表現で迷う時には、学習者自ら選ぶようにする。
最後に、構成を整えるために、書いた文章を段落ごとに要約してもらう。